【3/25】フランス放射線防護研究機関に放射線災害復興国際協力センターを設置しました

広島大学はフランスの研究機関である原子力防護評価センター(CEPN)と学術・教育交流に関する協定を平成29年2月9日に締結しました。

このことを受けて、3月25日、CEPN内に、新たに教育研究拠点「Hiroshima University – CEPN Radiation Disaster Recovery International Cooperation Center」を開所しました。

看板を手にするCEPNシュナイダーセンター長(左)と神谷副学長(右)

神谷研二副学長(復興支援・被ばく医療担当)、
放射線災害復興を推進するフェニックスリーダー育成プログラム責任者のコメント

フランスCEPN(原子力防護評価センター)は、ヨーロッパの放射線防護分野での重要な拠点です。

この度、当センターと包括協定が締結され、それに基づきCEPN内に広島大学の教育研究拠点「Hiroshima University – CEPN Radiation Disaster Recovery International Cooperation Center」が設置されたことは、大変大きな意義があると思います。

CEPNをヨーロッパでの活動拠点として、「放射線災害復興を推進するフェニックスリーダー育成プログラム」の大学院生のインターシップや、チェルノブイリ原発事故でのフィールドワークを実施したいと思います。CEPNは、チェルノブイリ原発事故でのエトス・プロジェクト等の復興支援活動において国際的な実績があり、学生教育に大変大きな効果があることを期待しています。

さらに、CEPNとの共同研究や共同プロジェクトを立ち上げると共に、ヨーロッパでのネットワークを構築し、情報収集の拠点とする予定です。

広島大学は、現在も欧州委員会(EC)の国際共同研究プロジェクト「SHAMISEN」にCEPNと共に参加し、活動をしています。このプロジェクトは、福島やチェルノブイリの原発事故での経験を踏まえて、原発事故が起きた時に、放射線防護や健康管理に必要なプロトコールを欧州委員会に提言しようとするものです。

今後も、この様なヨーロッパを中心とした活動への参加や福島事故や被爆者の現状をヨーロッパに紹介する窓口としても積極的にCEPNを活用して行きたいと思っています。