IAEAと連携した「フェニックスプログラムサマースクール」を実施しました

広島大学フェニックスリーダー育成プログラムでは、国際原子力機関(IAEA)の協力のもと、2024年8月26日から9月13日まで、第1回「広島大学フェニックス・プログラム・サマースクール」を実施し、IAEA加盟14カ国から原子力分野の専門家を中心に14名が参加しました。

本サマースクールでは、講義や見学、現地訪問や放射線災害医療実習、放射線計測実習等を行い、フェニックスプログラムの3つの大学院コース(放射線災害医療、放射能環境保護、放射能社会復興)で提供している必要な知識や技術のエッセンスを参加者に提供しました。

また、期間中は、9月2日~6日の日程で、福島第一、第二原子力発電所の見学や震災に対応した医師や地元大学の教授による講義等を含む福島県でのフィールドワークを実施し、2011年の福島第一原子力発電所事故による原子力災害の影響を受けた福島において進行中の復興に対する取り組みを見学し、原子力事故が地域社会に及ぼす長期的な影響について理解を深めました。

本サマースクールは今後も毎年実施していく予定であり、これまで行ってきた大学院プログラムにおける、放射線災害からの復興に貢献できる「フェニックスリーダー」の育成に加えて、本サマースクールによる実務家等への短期集中的な教育の実施により、本プログラムは、世界の原子力安全管理により一層貢献して参ります。

また、このサマースクールの学習内容が、より深い関心を呼び起こし、参加者がフェニックスプログラムの博士課程で研究を続けることに興味を示すことも期待されることから、サマースクールを、フェニックスプログラムの博士課程学生募集のプラットフォームとしても機能させていきたいと考えております。このことにより、プログラムの博士課程において学生を獲得し、より多くの「フェニックスリーダー」の育成を可能とすることで、原子力分野におけるより広範でグローバルな学術ネットワークの構築を進めて参ります。

広島原爆からの復興に関する授業の様子

 

放射線災害医療実習の様子

 

東京電力福島第一原子力発電所見学の様子

修了式の様子