2025年9月、国際原子力機関(IAEA)フェロー一期生として2021年にフェニックスリーダー育成プログラムに入学した大学院生3名が、本プログラムを無事に修了しました。この一期生の修了は、IAEAとフェニックスリーダー育成プログラムの長期にわたる協力関係の大きな節目となりました。
広島大学は、原爆の惨禍を最初に経験した都市、広島に位置し、放射線災害復興に関する研究と教育の推進に長年取り組んできました。なお、この実績が認められ、2010年にはIAEAの緊急時対応援助ネットワーク(RANET)の登録メンバーとなっており、これは、IAEAとの緊密な連携における重要な一歩となりました。
また、2011年の東京電力福島第一原子力発電所事故後、福島の復興支援において重要な役割を果たし、専門知識の提供や支援活動を続けています。
こうした実績や経験を踏まえ、放射線災害からの復興を目指すリーダーを育成するための「広島大学放射線災害復興を推進するフェニックスリーダー育成プログラム」が設立されました。プログラムでは、広島での原爆投下及び福島原発事故後の復興の経験から得られた知見を基に、放射線災害復興の複雑な課題に対処できるグローバルリーダーの育成を行っており、大学院生向けの学際的な3コース——放射線災害医学コース、放射能環境保全コース、放射能社会復興コース——を設けることで、学生が専門的知識と学際的スキルを同時に習得できる環境を整えています。
フェニックスリーダー育成プログラムは設立以来、IAEAの専門家による特別講義や、加盟国出身大学院生のIAEAフェローとしての受け入れなどを行ってきました。2024年には、14のIAEA加盟国から実務者等を対象に、集中研修と現地実習を組み合わせた「フェニックスプログラムサマースクール」も開催しています。このように、IAEAと協力しながら、さまざまなプロジェクトを展開してきました。
今後も、IAEAとの連携を更に強化し、放射線災害復興分野の次世代リーダーを育成するとともに、世界の安全とレジリエンスの向上に貢献して参ります。

サマースクールにおける福島第一原子力発電所の視察

IAEAの専門家による特別講演

IAEAにおける学生のインターンシップ

